いまさら聞けない!ジンの基本とオススメ5選
お薬からお酒へ
昔からお酒がお薬として扱われているように、ジンも当時は薬用酒として親しまれていました。
生まれはオランダ。1660年頃に医学教授であったシルヴィス博士が、植民地における熱病対策にと開発したものです。ボタニカルの「ジュニパーベリー」には利尿作用や解熱の効能があります。
当時のオランダでは雑味の多い蒸留酒が主流だったので、爽やかな香りのあるジュニパーベリーの入ったジンはお酒としてたちまち人気となりました。また、それがイギリスへと渡り愛され、蒸留技術の向上にともなって世界へ輸出されていきました。
日本でじわじわ根付いたジン
日本でジンが初めて作られたのは江戸時代の1812年のこと。
長崎に訪れていたオランダの商館長ヘンドリック・ドゥーフらのために、奉行所の目付役であった茂 伝之進(しげ でんのしん)が作りました。
当時オランダは戦争の関係で、出島への生活必需品などの供給が止まっていました。
そんな中で少しでも快適に過ごしてもらおうと母国のお酒「ジン」を作ったそうです。
日本ではジンそのものというよりもカクテルベースとして根付いていったようです。
大正時代、横浜のホテルでジンベースのカクテル「ミリオンダラー」が生まれ
人気を博しました。あの有名なカクテル「マティーニ」もジンベースのカクテルです。
とあるCMでも見かけますが、クラフトジンは数年前からきています!
ジンの定義は
・ジュニパーベリーの香りを主とすること
・瓶詰アルコール度数は37.5%以上であること
この2つを満たしていればいいので日本のクラフトジンはその地域特有のボタニカルが使用されています。
実に多様性があり、各蒸留所の個性も強く出るのでファンも飽きることがなく、
色々なジンを試すことによってよりジンにはまっていきます。
飲まないと語れない!ジン5選
【OSUZU GIN】
宮崎県・尾鈴山蒸留所
自然が豊かと一言で語ってしまうのが「はばかられる」ほどの雄大な土地のなかに蒸留所があります。使用されるボタニカルは基本のジュニパーベリーを始め、金柑などの柑橘類に山椒、榊(さかき)や椎茸などです。蔵の周りでよく栽培されているものを使用し、榊は蔵元の先祖が代々神主であったことから使用されました。榊の清涼感と椎茸の旨みが隠し味となっています。
【ohoro GIN】
北海道・ニセコ蒸留所
スキーでも有名なニセコアンヌプリ(火山)はニセコ町と倶知安町にまたがる山であり、ニセコ火山群の主峰です。そこから流れる良質な軟水を使用し、ボタニカルにもニセコ町産のヤチヤナギやニホンハッカを使用しています。ヤチヤナギの仲間のセイヨウヤチヤナギは北欧などで古くから薬草の一種として扱われていました。
【欅-KEYAKI-】
宮城・MCG
世界最高のクラフトジンを宮城の地から発信させたいという思いで誕生しました。
セリ・柚子・茶葉・ぶどうのボタニカルは宮城県産のものを使用。それぞれ個別に、素材に適した温度で蒸留を行い、その原酒を絶妙なバランスでブレンドしています。
飲み方は様々ですが、ジントニックがポテンシャルを最大限引き出す飲み方とのこと。
【AKAYANE GIN 美風-BIFU-】
鹿児島・佐多宗二商店
長年、芋焼酎を仕込んできた蒸留技術をもとにGINを生み出しました。ボタニカルはジュニパーベリー、山椒、カルダモン、レモングラスの4種類。ベースも自社で仕込んだ芋焼酎です。ベースに豊かな風味を引き出すために、個性豊かな9機の蒸留機を使い分け、繊細な味わいをコントロールしています。
【長崎出島ジン 伝之進(でんのしん)1812 トリプルジュニパー】
長崎・杵の川酒造
日本で初めてジンが造られた長崎。当時に思いをはせながら現代風にアレンジをしてよみがえりました。「ネズ(ジュニパーベリー)の匂いが強すぎた」という記録から、ジュニパーベリーが通常の3倍も使用され、個性が強すぎるほど強いその味わいに飲めば思わずクセになります。
最後に
シンプルゆえに様々な可能性を秘めたジン。もちろん常温での保管なので毎日少しずつ楽しめるのも魅力です。
気分によってオレンジジュースと割って簡単カクテルに、もうひと手間加えて本格カクテルも♪
瓶も蒸留所によってスタイルが違うのでそこも楽しめるポイントですね。
お家に1本は置いておきたい時代到来です。
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