実は知らない日本のワイン
乾酒店の中島です。
ワインの勉強も少しずつ始めましたが、世界中で愛されているお酒なので
とても奥が深く、まだまだたくさん学ぶことがあると日々感じています!
そんな中、今回ご紹介するのは弊社で皆様に愛されているあのワイナリーです。
140年の歴史
日本のワインは明治時代から約140年の歴史があります。
1877年(明治10年)に山梨の祝村(現在の勝沼)に初の民間ワイナリー
「大日本山梨葡萄酒会社」が設立。
当時は国も近代化を後押しする形で官営での醸造も始まっていました。
初めは技術面での不足と日本人に馴染みがなかったことにより、なかなか
広まることはありませんでした。
その後、ワインに甘味をもたせるなど人々に受け入れられやすい味わいで
販売。その成功をバネに技術や設備に投資をし、ワインの質を向上。
そうして日本ワインの地位が確立していきました。
1000年以上愛される日本の固有種
日本ワインを語る上で避けて通れないのは「甲州ぶどう」です。
山梨県が発祥の地で栽培も山梨が全国一位です。
甲州ぶどうは白ぶどうの品種ですが、熟してくると写真の一部に見られる
ように皮は薄紫色に染まっていきます。瑞々しい果肉と甘みの中にある酸が
しっかりとぶどうの美味しさを支えてくれます。これからがシーズンの旬な
フルーツです。
日本の固有種となっている甲州ぶどうですが、発祥に関しては諸説あります。
1つめは奈良時代。僧である行基の夢にぶどうを持った薬師如来が現れ、その姿を像にし大善寺に安置。薬草園のなかでぶどうも育て、それが甲州ぶどうとして広まった説。
2つめは平安時代末期。雨宮勘解由が山道で見つけた蔓草を持ち帰り育たところ、素晴らしいブドウが実ったという説。
500年ほど時代は違いますが、どちらも山梨で発見されたとして伝わっています。
種としては、主にワイン用として育てられているヨーロッパ系の「ヴィティス・ヴィニフィラ」に中国の野生種である「ヴィティス・ダヴィーデ」のDNAが少し含まれた品種となります。
しかし、なぜ当時の主要都市からも主要港からも離れた山梨で自生していたのか、またどのように渡っていったのかは解明されていません。
山梨・勝沼のワイナリー
日本ワインの発祥の地である勝沼には数々のワイナリーがあります。
その中で今回は1つのワイナリーと1本のワインをご紹介します。
ワイナリーの名前は「勝沼醸造」
勝沼の甲府盆地の東部に位置し、日照時間が長いなど盆地特有の気候に恵まれている土地です。山脈や河川により複雑に形成された扇状地が勝沼特有のテロワール(土地の個性)を生み出していると言われています。
人々に感動を与えるワイナリーの創造を掲げ、ワインを醸造しています。
甲州ぶどうと同じく日本固有の品種である赤ぶどう「マスカットベリーA」を
使用。「アルガブランカ」「アルガーノ」のブランドを展開しています。
また、早くからテロワール(土地の個性)という概念を取り入れ、樽熟成の甲州を勝沼で初めて販売しました。
ワインは世界で最も権威ある審査会の1つ「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」で受賞しており、世界に誇れる日本のワインとなっています。
アルガブランカ イセハラ バレルセレクション
そんなワイナリーのなかで今回ご紹介するのは「アルガブランカ イセハラ バレルセレクション」
イセハラは勝沼醸造の単一畑「伊勢原」で収穫された葡萄のみを使用した白ワインです。
伊勢原はむかし川底であったことから水はけもよく、熟成に適した葡萄が実ります。
そんな勝沼醸造のトップキュヴェを樽発酵・育成したのが「バレルセレクション」です。
樽はコニャック地方の高級樽材ブランド「タランソー」のオーク樽を使用。
【乾酒店3名のソムリエによるテイスティングコメント】
酸とミネラルの質感が通常のイセハラとは異なる。より塩味も感じられる充実のミネラル感。大ぶりのグラスで広がせてじっくり楽しみたい1本。
(田中伴哉)
樽香は控えめだが、とてもキレイで上品。小さなグラスだと酸が勝ってしまい後味に少し苦みが出る。大きなグラスが一番バランスが良く香りも良い。
(乾多歌子)
甲州由来のフレッシュな果実の香りと上品に香る樽が第一印象。酸が主体の味わいだが、樽香がバランス良く入ることで全体の印象が丸くなっている。
(乾量)
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